凧と浜風

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雪の御坂山地 十二ヶ岳から鬼ヶ岳への難路縦走 【後編】

 雪の御坂山地 十二ヶ岳から鬼ヶ岳への難路縦走  最終章となる【後編】は、
十二ヶ岳山頂 → 金山 → 鬼ヶ岳 → 雪頭ヶ岳 → 根場駐車場  標準CT:約四時間の下山の記録です

此処は初めての下山ルートですが、今回の登山の「核心部」となる山歩き、苦労した様子を纏めてゆきたいと思います

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鬼ヶ岳山頂(標高:1738m)からの景色
「鬼ヶ岳」の名前の云われと云われる鬼の角に似た奇岩、そして美しい霊峰富士、と対照的な山容の 山の2-Shot

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最初に、速報版でもアップした MAP を再度載せておきます
この章で扱う登山記録は、十二ヶ岳~根場に至る「緑のコース」となります
ss-鬼が岳縦走

3名の登山者が下山した後、この山頂で一時間近い時間を過ごしましたがこの間誰も登って来ませんでした
のんびりと昼食を頂き、素晴らしい景色を見ながら飲むコーヒーのおいしい事、まさに至福の時間

昼食の時に東の空から飛行機が接近してきましたが、どうやら富士山の上空を通過する様子
折角の「飛行機雲」のプレゼント、富士山の上空にて頂きました
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山頂にある祠の後ろから、西に向かって登山ルートが伸びています
コースを見通すと残雪がかなり目に付くので、此処で用意した「チェーンスパイク」を履く事にしました
これは山頂から少し降りたところで振り返って写した写真
この先の登山路は雪、木の根、泥濘、アイスバーンが入り混じって登場してきます
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十二ヶ岳の山頂からは余り良く見えませんでしたが、少し歩くと南アルプスの山並みが目に入ってきます
北岳、甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳、鳳凰三山 .... 今年は南アルプスの山に幾つ登れるかな
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歩くにつれ、鬼ヶ岳と雪頭ヶ岳の険しい山並みが迫ってきます
これらの山の稜線に向こう側、青木ヶ原の樹海、本栖湖、竜ヶ岳まではっきり見えています
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さて、最初の難所です ※ 此処は登山者のブログでチェック済み
この先の鞍部まで約20mのほぼ垂直の岩壁、私がトレッキングポールを仕舞っている時にソロの登山者が登場
かなり山慣れた様子なので、先に行っていただきました
参考までに様子を見ていると(笑)、崖の傾斜を覗いた後、軽くロープの強度を確かめてから颯爽と下ってゆきました
この崖、岩の表面に凍った雪が付着していて足場が不安定なので、かなり腕の力に頼って下りました
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下れば登る、これが縦走路の定め(笑)
崖に挟まれた鞍部から次に昇るルートを見上げます
半分くらいまでは急な登山路が続き、その先は岩場をロープを使って登るようです
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痩せた鞍部から振り返って写真を一枚
富士山も半分隠れてしまっています、この鞍部は両側ともに切り立った崖、アイスバーンもあるので慎重に進む事にします
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どのロープでもお好きにお使いください(笑)なのかな
一気に登るルートと途中で休んで登るルートがあるようです、何か「アミダくじ」を引くような気分です
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崖を登った所で、十二ヶ岳から降りてきたルートを振り返ります
やはりかなりの高度差がありますね
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崖を登った後は、暫く見晴しの良い山稜が続きます
此処からですと西湖の東の端が隠れていますが、今日は午後になっても富士山が顔を出してくれるようです
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この日のコースで一番危ない思いをしたのが此処でした

私が名づけた.... 十二ヶ岳の「ジャンダルム」(笑)
※ ジャンダルム:(gendarme 、フランス語で武装警察官、転じて山岳用語としては尾根上の通行の邪魔をする岩の意味)
日本では奥穂高岳の西南西にあるドーム型の岩稜で標高は3,163 m、難所中の難所と言われる登山コース
スイス・アルプス山脈の名峰アイガーにある垂直の絶壁(高さ約200m)の通称に由来する
Wikipedia より

稜線のど真ん中に鎮座しているこの大岩、この写真は岩を越えた後で写したものですが
岩の左右の登山路は凄く痩せていて、其処には補助のロープは無し、
少しオーバーハング気味に岩がせり出ているので、岩を抱きかかえるようにして進む事になりますが...... これはチョッと危ない
結局、高さ150センチほどのこの岩の乗り越えて行くことにしましたが、これが正解だったのか?今も分かりません
Photo-12
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「十二ヶ岳のジャンダルム」を越えた後は残雪の樹林帯を抜けて金山に至ります
チェーンスパイクの爪が効いてとても気持ちのよいコースでした
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進路の右側を振り返ると、樹林の間から「三ツ峠山 標高:1785m」の山頂が見えました
三ツ峠山もこの御坂山脈の山と云うことなので、結構大きな山脈になっていますね
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ほぼ予定時間に金山(標高:1686m)に到着です
余り山頂と云った感じではありませんが、此処で「節刀ヶ岳 標高:1736m」と分岐します
節刀ヶ岳まで往復で約40分程度との事ですが、この先のコースの様子が見えないので今回はパスしました
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この金山から見る富士山も美しいですね
河口湖から西に向かうに従い、富士山のシメントリーが微妙に崩れて行き、向かって右の稜線が短くなってゆきます
この様子を見ながら歩くと、富士山の周りを囲むようにして歩いている事を実感致します
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樹林の間から十二ヶ岳、その向こうに河口湖が見えてきました
此処まで約1時間、山襞に残る雪の様子からも稜線の両側が急峻な崖になっていることが分かります
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金山の山頂から1時間弱「鬼ヶ岳」山頂の、鬼の角が見えてきました
左は木が密生していますが、右側はかなり深い谷、残雪で滑らないようにして最後の急坂を登ります
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午後2時少し前、「鬼ヶ岳山頂」に到着です
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これは山頂から南西の方向
鍵掛け峠から「王岳」、更にその先まで続く御坂山脈、最後まで縦走してみたいですねぇ...
本栖湖周辺の山並み、青いグラデーションに煙る様子はとても幻想的でした
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こちらは北西に連なる南アルプス
沢山の山に囲まれて見えるのは南アルプス市の街並みでしょうか
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さて、今回の縦走コース最後の頂きとなる「雪頭ヶ岳」です
山の北面を登るのでかなり雪が残っています
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先ずは山頂から6メートルほど下る梯子が登場
梯子自体はいいのですが、梯子に足を掛けるまでかなり不安定な姿勢を強いられます
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梯子を下った鞍部からの眺め、河口湖大橋まではっきり見えています
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「雪頭ヶ岳山頂」に向かっての急坂を登った後の写真
この登山路の雪は完全に凍っていましたが、チェーンスパイクが確り氷を捉えてくれたので比較的容易に登れました
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雪頭ヶ岳 山頂に到着です
十二ヶ岳と同じく富士山に向かってせり出した頂き、前を遮るもののない「最前列の景色」は素晴らしい
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十二ヶ岳山頂の到着する昼頃まで富士山が見えていたら良いな.... と思っていたら
この日は夕暮れ時まで雲が掛かることなく姿を現していてくれました
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いつの間にか、朝から吹いていた強い風も凪いだようです
西湖の鏡のように静まった湖面に午後の冬空が写り、深い群青色の彩りが印象的でした
この山頂にはチョッとした草地もあり、山ご飯を頂くには最適な場所ですね
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東方を見ると、河口湖~富士吉田の街並み
先刻歩いてきた稜線から山中湖まで見えていたので、山の陰に隠れた「精進湖」以外の全ての湖が見えたことになります
暫く素晴らしい景色を楽しんだ後、根場の登山口を目指して山を下ってゆきます
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かなり長い下山路、
南に面したルートなので、最初はアイスバーン、残雪、其処から雪の溶けた泥濘からザレタ岩場
岩場を過ぎ樹林には行った所でチェーンスパイクを脱ぎました
ルートの最後は疲れも癒される様な美しい樹林帯です
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坂を駆け下りてきた私が思わず足を止めた景色
私の写真ではよく分からないかもしれませんが(苦笑)、木漏れ日が斜めに当たって針葉樹の葉が美しく輝いていました
山を歩いていると自然の中でとても不思議な景色に直面することがありますが、この風景もその一つかな
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根場の登山口に到着
クールダウンするかの様に穏やかな里山風景の中を暫く歩きます、後ろには「雪頭ヶ岳」が見えています
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午後4時少し前、ほぼ予定時間に根場の駐車場に到着です、陽が大分傾いています
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雪の御坂山地 十二ヶ岳から鬼ヶ岳への難路縦走 速報版、前編、後編とお付き合い頂きありがとうございました

初めて登る山にはドラマがありますね
今回のルートは危ない場所もあったので、登る前にかなり入念なプランを立てました
でも机上で想定した様子と実際に登ってみた時に感じた印象のギャップが大きく、その差異に驚く事もまた楽しかった

入念な準備と十分に時間的な余裕を取った登山計画、これが何よりも大きな安全策ですね
沢山の事が学べたとても印象に残る登山、本番の雪山に向けての予行演習もできたように思います


来週末、お天気に恵まれたら憧れの雪山に行く予定です
それに先立ち、この雪山向けの用意したギアーのレビューなどして見たいと思います





【凧と浜風】 お付き合い頂き ありがとうございました
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8 Comments

MT says..."こんにちは!"
コメントありがとうございました。
とても素敵な富士山の写真の数々ですね。高いところから見える富士山も最高です。
私もリンクさせていただきます。今後ともよろしくお願いします。
2017.02.25 13:34 | URL | #SIR.BgG2 [edit]
kite says..."MTさんへ"
こんばんは、コメントありがとうございます

富士山の傍に行くと二は登山主体なので時間の制約があるのですが
MTさんのように、夜明け、夕暮れ時をそっと待ってシャッターを押すような
時間に憧れます

リンクの件、ありがとうございました
2017.02.25 20:45 | URL | #- [edit]
りら says..."kite  様"
Photo-1
鬼の角に似た奇岩・・・・
左手に捉えた岩の個性 存分に表現されています

Photo-3
自然と共存する景観
人間も見習うべきものかと考えました

Photo-6
この地に行ってこそ・・・・臨場感があるお写真です

Photo-9
多くあるロープの中危険はないのかと不安を感じてしまいました

Photo-13
白のキャンパスに描かれた樹木の幾何学模様が綺麗です

Photo-23
梯子の切り取りがダイナミックですね

Photo-33
二台の車の入れ込み・・・それが山の旅路の終わりを想うことが出来ます

2017.02.26 14:38 | URL | #sSHoJftA [edit]
きさく says...""
以前十二ヶ岳に行った時、鬼ヶ岳も視野に入れていたんですが、名古屋まで帰らなくてはならずその時は諦めました。
鬼ヶ岳までも結構、急峻な岩場のルートなんですね(好みなんですが^^)。
富士山の展望、懐かしく拝見しました。
2017.02.26 19:29 | URL | #mQop/nM. [edit]
kite says..."りらさんへ"
こんばんは、コメントありがとうございます

鬼ヶ岳と云う山、とても印象深い山として記憶煮の残りました
机上検討の段階から「難路」と云う評判を聞いていましたし、更に「鬼」と云う名がついた山への畏怖
実際に歩いてみると、やはりかなり緊張を強いられた... 記憶
でも、鬼の角のような奇岩、山頂からの眺め、本当に素敵な経験もできました

遠くに冠雪した南アルプスを眺める機会が随分増えたように思います
雪の残る頃に登れたらいいのですが、どうかな

確りと雪の残った登山路はやはり素敵ですね
樹木と青空と雪... やはりこうした景色を見ると、雪山への憧れが高まってきます

今回の登山では、山にあるロープに対して、これまでの盲目的な安心感を考え直すきっかけになったように思います
自分の命を守るためには、石橋を叩く心構えも必要ですね

熟練した登山者が崖を降りる際、ルーティンのように強度を確認する作業を入れているのを見て
とても参考になりました

やはり熟練者の動作には参考になる点が多いですね
2017.02.27 21:08 | URL | #- [edit]
kite says..."きさく さんへ"
こんばんは、コメントありがとうございます

御坂山脈の縦走路は色々なルートを選択できるだけに、悩むところも多いですね
十二ヶ岳からみる鬼ヶ岳の山容は、簡単によって行こう... と言い難い厳しさがあると思います

昔に比べると登山路が大分整備されたので、厳しいけれども危険は少なくなっているようです

この縦走路から見る富士山の姿は、確りと脳裏に刻まれますね
2017.02.27 21:12 | URL | #- [edit]
そら says...""
素晴らしい景色にもうため息ものです。
ブラボ~~~~e-69
2017.03.05 08:28 | URL | #- [edit]
kite says..."そらさんへ"
こんばんは、コメントありがとうございます

この十二ヶ岳、鬼ヶ岳から見る景色、これは本当に幾度見ても感激します
途中の登山路がもう少し容易ならば多くの人に勧めるのですが、それだけの苦労を経て山頂から見るから
余計に印象深いのでしょうね

気に入って頂けて何よりです
2017.03.05 22:36 | URL | #- [edit]

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