凧と浜風

横浜や鎌倉、そして湘南の海辺、そんな風景を撮ってます

晩秋の尾瀬トレッキング  【本編2】

昨日、10月8日は24節気の寒露(かんろ)とか・・・
本格的な秋の深まり、高山では紅葉も終わり、冠雪のNEWSが入り始めますね

さて「晩秋の尾瀬トレッキング 最終章」は、見晴から尾瀬ヶ原を縦走し、至仏山を越えて鳩待峠まで(Mapの緑のライン
尾瀬ヶ原の草紅葉、池溏に浮かぶ錦の水草、そして至仏から見下ろす晩秋の尾瀬

暫し、尾瀬のトレッキングにお付き合い下さい


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至仏中腹からの眺め、牛首分岐から山の鼻、上田代と呼ばれる湿原をフォーカスしてみました
強い風に雲が飛ばされ、湿原に陽射しが届くと、草紅葉のオレンジが鮮やかに浮き上がってきます
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前夜、弥四郎小屋の大きなお風呂に浸かり、三平峠で捻った左足を入念にマッサージして早めに休みました

翌朝は4時半起床、前日の疲れはすっかり取れ、心配した足の痛みもひいてくれた様です
部屋の窓から外を窺うと、曇り空ですが空は比較的明るいので、先ずは一安心
身支度を整え、山小屋で用意して貰った「おにぎり」をザックに詰めて朝5時半に山小屋をチェックアウトしました

残念ながら、今回は至仏山の沈む夕陽も、燧ケ岳に昇る朝日も見る事ができませんでした
そして昨年感動した湿原を流れる朝霧も皆無、これでは昨年見て感動した「白い虹」にも会えそうもありません
素晴らしい山の景色に惹かれて、又同じ場所に立っても、同じような景観に出会える保証などなく
今こうして見ている景色は「一期一会」、改めてそれを感じました


音がうるさいので山小屋では外しておいた「熊鈴」をザックに装着して出発です(笑)
振り返ると、山小屋からカメラを持って登山者が湿原に出て来始めています
期待する朝の景色は如何でしょうか・・・・
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湿原の空を仰ぐと、予想以上に雲が厚いようですが、そのお陰で前週までの寒さが和らぎ木道に霜も降りていない様子
これならば、山の鼻まで2時間程度で到着できそうです
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尾瀬は、新潟、福島、群馬の三県に跨っていますが、昨日歩いてきた尾瀬沼から見晴は福島県
この竜宮小屋の手前の川を渡ると其処は群馬県となります
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広い湿原の中、所々で群生しているダケカンバと池溏が素敵なアクセントになっています
ダケカンバの黄葉は、白い幹とのコントラストがとても綺麗ですね
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尾瀬ヶ原の湿原は、8000年もの間に泥炭がたまってできたそうです
草紅葉の燃えるこの湿原の草花が枯れて泥炭として堆積する速度は、0.7~0.8mm程度と事
東西6キロ、南北3キロのこの湿原を見渡していると、悠久の時の流れを感じます
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竜宮を過ぎ、中田代へ
この辺りから、木道の描く独特の軌跡が面白くなってきます
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「竜宮」と云う地名、尾瀬特有の伏流水である「竜宮現象」が見られる場所と云う事で名付けられたそうです
この竜宮現象の見られる湿原地帯に木道が延びています
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足元の木道や、横を通り過ぎる湿原ばかり見ていると分かりませんが・・・
視線を上げ、或いは後ろを振り返ってみると、木道の描く大きなカーブに引き込まれます
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この広い湿原、未だ時刻が早いせいか、見渡す限り人影が見えません
時折吹く強い風が池溏に漣を立て、帽子が吹き飛ばされそうになります
空、雲、風、雨、湿原、木道・・・ 本当に、自然をダイレクトに感じながらのトレッキング、やはり此処は尾瀬!
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池溏に浮かぶ水草
同じ場所に浮かんでいても、彩りにこれだけ違いが出るのですね・・・
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湿原の植物観察をしているグループの皆さんが見えてきました
山小屋を出てから一時間半以上、人の姿を見ていなかったので、グループで楽しそうに歩く姿に和みますね
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グループと少し距離をとって木道を入れたかったので、望遠のテレ端で写してみました
想いの他、至仏山の山肌が間近に迫ってきていました
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この日の天気予報、昼頃から青空が広がるとのこと
途中雨がぱらついてきたので少し心配致しましたが、この様子ならば至仏山から見下ろす尾瀬ヶ原が確り見えそうなので安心致しました
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ほぼ予定時間に山の鼻に到着です
昨年は至仏山の山頂で昼食をしたのですが、 
この山の山頂はかなり狭い上に凸凹していて居心地も悪く、特にその時は大人数のグループが居たのでかなり悲惨でした(笑)

そこで、今年は山の鼻でゆっくりと食事を取って、山頂では行動食のみに致しました
弥四郎小屋で作ってくれた「おにぎり」のおいしい事、セブンのおにぎりより美味しく感じました(笑)
鳩待峠峠から入山してくる登山者が山の鼻を通り過ぎてゆきます
やはり、此方の方が人が多いですね・・・

心配したお天気、足の痛みとも大丈夫そうです、、朝8時半、日本百名山「至仏山」にアタック開始です
正面に見えるダケカンバの林の間の空間が登山口となります
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至仏山(しぶつさん)は、群馬県の北東部、みなかみ町と片品村との境界に位置する標高2,228.1mの山で
オゼソウ・ホソバヒナウスユキソウ・タカネバラ等の高山植物が有名で、山腹からは尾瀬一帯を眼下に見下ろすことができる
尾瀬の燧ケ岳が噴火によってできた山に対し、至仏山はかんらん岩が隆起してできた山である為その山容は優しい
山体が蛇紋岩でできているため、特殊な蛇紋岩植物と呼ばれる植物群が生育することで植物ファンに名高い
※ 尾瀬の解説書より抜粋、編集
森林限界を越え、待望の景色を眺める事ができました
こうして眺めると、南北6キロの尾瀬ヶ原は、燧ケ岳と至仏山に囲まれた特異な地形であることが分かります
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木道を歩いているときにも気がつきましたが
湿原の場所によって草紅葉の彩が随分異なっていますね
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上から見て、一番草紅葉の色が濃い山の鼻付近をフォーカスしてみました
湿原を囲む木々の描写力、やはり今回の山旅に フルサイズのD600を持って来てよかった(笑)
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さて、山頂まであと少し
高山植物の宝庫の至仏山、特に山頂間近のこの辺りには沢山の高山植物が生えている様で、植生保護のための木道、階段が続きます

階段と呼びましたが、見ていただくと分かるとおり梯子に近いでしょう(笑)
山の斜面と平行に、階段の板が打ち付けてあるので、そのまま足を載せるとかなり滑ります
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九十九折となった天空の階段と眼下の尾瀬ヶ原

昨年、同じコースで至仏山に登って、とても印象に残った景色です
本当に素晴らしい景色、今回も見られてよかった!!
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荒れた蛇紋岩の岩塊、その上を通る「天空の階段」、眼下に草紅葉に染まる尾瀬ヶ原の広がり
そして、遠くには霞む燧ケ岳とそれに連なる山々
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登頂時間はCTを大分オーバーして、3時間近く掛かってしまいました
至仏山も山頂付近にぬか喜びの擬似ピークがあって(笑)、最後は結構辛いのぼりになります

比較的登り易い鳩待峠からのコースを使って年配の方のグループが登ってたようで、山頂は過密状態
山頂から少し外れた場所で行動食を頂き、暫し山頂からの景色を楽しみました

山頂には20分ほど居たでしょうか・・・ 尾瀬戸倉から尾瀬号に乗って新宿に帰る時間を確認後、山頂を後にしました

至仏山から小至仏山へ
蛇紋岩自体がとても滑りやすいのですが、沢山の登山者が岩の上に足や手を載せた結果、磨き上げられた登山路は怖い(笑)
ザレて滑りやすい下山路とは異次元の滑り、小至仏までの下山路には結構苦労いたしました

小至仏山山頂へ到着
此処から至仏山を見返す景色もとても印象に残っています
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小至仏山頂を越えると、登山路はぐっと下り易くなってきます
稜線場から見えてきた尾瀬ヶ原、燧ケ岳に別れを告げ、登山路を一気に下ってゆきます
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至仏山から笠ヶ岳へと続く稜線です
少し不思議な景色でしょう、濃い緑の針葉樹林の下は下ばえのササが白く光って・・・ 絵のような風景ですね

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鳩待峠の駐車場も見えてきました
至仏山山頂から約2時間掛けて、鳩待峠まで下山いたしました
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午後1時半、鳩待峠に到着
登山靴とトレッキングポールの汚れを落とし、泥だらけになったゲイターを脱いで帰り支度を致します

鳩待峠から高速バスのターミナルがある「尾瀬戸倉」まで、バスで40分ですから
十分な余裕を持って降りてくる事ができました


草紅葉の燃える湿原を縦走した晩秋の尾瀬トレッキング
尾瀬でしか見られない独特の景色をタップリ楽しんだ2日間でした

観光客で混雑するミズバショウ、ニッコウキスゲの季節を外してやって来るせいで
私の記憶にある尾瀬は人のいない湿原、木道(笑)

尾瀬は、山小屋が閉まる11月初旬から長い冬の眠りにつきます
今は、雪の残る早春の尾瀬、山小屋が開いていない時期、テント泊トレッキングで歩く尾瀬の景色に惹かれています

さて、次に尾瀬にやってくるのは何時になりますか・・・・


晩秋の尾瀬トレッキング、速報、本編1、本編2とお付き合い頂きありがとうございました

さて、次は晩秋のアルプスかな?



【凧と浜風】   お付き合い頂き ありがとうございました
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8 Comments

hckhc29112000 says..."素晴らしいですね。"
春の尾瀬にしか行った事が無いので秋の尾瀬の景色を堪能させて頂きました。
草紅葉がとても素晴らしいですね。
人の多さに敬遠していましたが、この季節は静かな山歩きが出来るんですね。
しかし大清水から三平峠を越えて鳩待まで良く歩きましたね。
素敵な写真の数々、見覚えの有る景色に思い出が蘇って来ました。
良い写真お見せ頂き有難うございました。
2016.10.09 07:36 | URL | #ekCUXRGs [edit]
kite says..."hckhc29112000 (わたすげさん)さんへ"
こんばんは、コメントありがとうございます

草紅葉と聞いても最初はピンと来ませんでしたが、広漠とした湿原や草原が晩秋に枯れる様は見事ですね
やはり、急激に冷え込む尾瀬の気候がこの燃えるような色を生むのでしょうね

寒さが厳しくなると、歩く時間が半端でない尾瀬、一般の観光客はグッと減りますね(笑)
それでも鳩待峠付近は結構観光客を見かけました、尾瀬の混雑は時間とコースで随分違うように思います

是非、ワタスゲさんも晩秋の尾瀬に行ってみてください

>しかし大清水から三平峠を越えて鳩待まで良く歩きましたね。

ええ、結構歩き出がありました(笑)
足をひねった時には、至仏山は見合わせようかと思いましたが、何とか完遂出来て大満足です

>良い写真お見せ頂き有難うございました。

ありがとうございます
自分の目で見て、感動した景色に近い尾瀬の写真が撮れたかな・・ と思います

2016.10.09 20:33 | URL | #- [edit]
りら says..."kite31様"
この竜宮小屋の手前の川を渡ると其処は群馬県となります・・・・のお写真
木道に坂がありそれは小さな橋へと通じています
尾瀬のまるでオブジェかのごとく思われます
自然の中にある人工的なそれも実用性の高い木道
それさえ 撮影者の美意識を高揚させているかのようです

同じ場所に浮かんでいても、彩りにこれだけ違いが出るのですね・・・のお写真
水草がまるでハミングしているかのようです
楽しげに池の中 自在に遊び 喜びを歌っているかのごとく表現されていますね
2016.10.09 20:33 | URL | #sSHoJftA [edit]
いその爺 says...""
ああ!きれいだぁ~とウルウルして何度も読み返してしまいました。
そして良いなぁ~良いなぁ~と精一杯涙を堪えていますよ!(笑

至仏山山頂から小至仏まで間ってグレー一色の思い出しか無いのです。
普段の行いがモノを言うんだぁと反省し、正しい生活を送り次回はバチが当たらないように心掛け、チャレンジしなくちゃ収まりそうもありません。(T^T)

沼尻の休憩所には癒された思い出が強く今回の出来事は非常に残念です。
是非とも再開して欲しいですね。

2016.10.09 23:38 | URL | #- [edit]
kite says..."りらさんへ"
おはようございます、コメントありがとうございます

木道、木の階段、木の橋・・尾瀬は自然に配慮して作った造形物がとても美しいと感じる場所でした
木でできた造形物が時の流れで痛み、枯れ、朽ちる・・ 大きな自然の営みを見ている事を感じます

水草・・、なるほど、確かにこれはハミングですね
パックマンなどと、無粋な表現をしなくて良かった(笑)

 
2016.10.10 09:19 | URL | #- [edit]
kite says..."いその爺 さんへ"
おはようございます、コメントありがとうございます

尾瀬の晩秋は素晴らしかったですよ
初夏、あれほど命に溢れていた湿原が草紅葉に燃え、冬の永い眠りを迎えようとしている
誰もいない木道、防止が吹き飛ばされそうな風に煽られながら見た風景はとても印象に残っています

来年の秋に是非!!!

至仏から小至仏、霧の出やすい気候のようで、私も昨年は何も見えませんでした
今年は少し行いが良くなったのでしょうかね(笑)

>沼尻の休憩所には癒された思い出が強く今回の出来事は非常に残念です

焼失した事自体、余り尾瀬のニュースで取り上げられていなくて、尾瀬沼のビジターセンターで初めて聞いた次第
長蔵小屋管理の休憩所だったそうですが、どうなるのでしょうね・・・

休憩所を期待してあそこに到着した時に、燃えた材木と土台のコンクリートを見たときに感じた喪失感
是非、再開して欲しいですね



2016.10.10 09:27 | URL | #- [edit]
きさく says...""
草紅葉が綺麗ですね!
尾瀬は行った事がありませんが、湿原の上を漂うモヤの中に浮かぶ樹々の姿が好きです。
2016.10.13 20:35 | URL | #mQop/nM. [edit]
kite says..."きさくさんへ"
こんばんは、コメントありがとうございます

これほど大きな湿原、草原の草紅葉を見たのは初めてだったので、感動いたしました
至仏山から見下ろす景色、昨年見たのは初夏の緑溢れる湿原だったので、今回のオレンジ色に染まった
湿原は本当に見ごたえがありました

確かに、木々や山小屋が独特の風情で見えますね
2016.10.14 19:20 | URL | #- [edit]

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