凧と浜風

横浜や鎌倉、そして湘南の海辺、そんな風景を撮ってます

憧れの槍ヶ岳へ 中編(槍沢ロッジ~槍ヶ岳山荘) 

憧れの槍ヶ岳への登山記、当初は前・後編の二部で纏める予定でしたが
写真を整理してみると、クライマックスの槍ヶ岳登頂のパートは、やはり単独の章として纏めたく

前編(上高地~槍沢ロッジ)、中篇(槍沢ロッジ~槍ヶ岳山荘)、後編(槍ヶ岳山荘~槍ヶ岳)
と三部構成に変更することに致しました

ss-DSC09652.jpg
殺生ヒュッテからの分岐を過ぎ、漸く「槍ヶ岳山荘」までの最後のルートが見えてきました
しかし、目で辿るだけで疲れる(笑)最後の九十九折

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憧れの槍ヶ岳へ 中編(槍沢ロッジ~槍ヶ岳山荘) です

前夜の天気予報から、槍ヶ岳に登るのならば翌日の午前中しかない!との結論を受け
朝食を食べた後、朝5時半に山小屋を出発します

でも、半分以上の登山者は、朝食を食べずに夜明けと同時に出発したようです
少し覚悟が足りなかった(笑)・・・  反省、反省

中篇で記す登山記録のルートマップです
槍沢ロッジ(標高:1820m) ~ 槍ヶ岳山荘(標高:3080m)まで
距離にして約11キロ、高度差1200m 標準CT(コースタイム):4時間30分 となります
ss-槍3




【1】 槍沢ロッジ ~ ババ平 

槍沢ロッジから30分、このロッジが運営するテント場の「ババ平」に到着です

少し前の槍ヶ岳登山記を読むと、このババ平は「余り綺麗なテント場ではない」との評判でしたが
トイレを中心にとても綺麗なテント場に生まれ変わっていました

槍沢コースに来るならば、此処までテントを担いで来てベースキャンプにする選択肢は十分にあり、と思います
それほど素晴らしい自然の中にあるテント場でした
ss-DSC09519.jpg

ババ平を過ぎると、槍沢に向かって坂を下ってゆきます

左手には長く続く横尾尾根、そして右手には赤沢山から続く険しい山
この先、日本とは思えないスケールの大きな景色が始まります
ss-DSC09520.jpg


【2】 ババ平 ~ 水俣乗越分岐

横尾尾根から流れ出す雪解け水が、樹林と岩を削りながら、梓川の源流に注いできます
雪渓の残る沢から、勢いよく流れ出す雪解け水がとても綺麗でした
ss-DSC09531_20160718074418871.jpg

こうした山肌を削る滝が幾重も梓川の源流に注ぎ込みます
この渓流が昨日槍沢ロッジまで歩いてくる途中で見た梓川の豊かな水流に育ってゆくのですね
ss-DSC09542_20160718074419f47.jpg

少し見え難いですが・・・ 登山路を守るために、沢に沿って石で組んだ堤防が続きます
堤防の外に流木が目に付きますが、荒天時の水の流れは凄まじいのでしょうね
ss-DSC09529.jpg

左から右へ・・ 見渡す限り壁のように続く横尾尾根、そこに幾筋もの滝が流れ落ちる風景
チョッと日本で見られる景色とは思えぬ程のスケール感でした

進行方向左手の横尾尾根にばかり目を奪われていたら
右手、登山路の上に佇立する赤沢山(標高:2670m)の岩壁にも沢が刻まれていました



ss-DSC09554.jpg


【3】 水俣乗越分岐 ~ 天狗原分岐

大曲と云う地点で横尾尾根に沿って大きく左に曲がってゆくと、此処から景色が一変します

「氷河公園」と呼ばれる天狗原のカール地帯
「モレーン」と云う、氷河が削り取った岩石、岩屑が作る特異な地形が目の前に広がります
残雪と緑の草原のような明るい地形の一帯、思わず足を停めるほどの美しさでした
ss-DSC09551.jpg


この天狗原は、槍ヶ岳の秘境と呼ばれている様ですが、秋の紅葉の季節は素晴らしい景色が広がるとのこと

この天狗原を通る登山路を進んでゆくと、南岳(標高:3032m)、中岳(標高:3064m)と云う
3000m級の山の並ぶ尾根に至るようですが、このルートはかなりの難路のようです

この先、天狗原分岐点の先に現れる「グリーンバンド」と呼ばれる地形
先刻説明した、モレーン(氷河が削り取ってできた岩屑地帯)に沿ってハイマツが茂るゾーンが現れます

残雪の白と鮮やかな緑の対比、真っ青な夏空をバックに凄く映えますね
ss-DSC09555.jpg

このモレーン帯、周りの岩石地帯に比べ、植物の生える環境が整っているのでしょうか
この一帯から、高山植物が増えてきました
ss-DSC09574.jpg

天狗原分岐点(標高:2348m)に到着です
此処までは、比較的順調に登ってこられました

しかし、此処から坊主の岩小屋(標高:2692m)、殺生ヒュッテ分岐(標高:2864m)・・・・ 
と、マーカーのある地点を通るごとに傾斜が増してきます
槍ヶ岳は未だ見えず(笑)
ss-DSC09579.jpg


【4】 天狗原分岐 ~ 坊主の岩小屋

天狗原の分岐点で小休止

此処で振り返り、此処までに登ってきた登山路を確認してみます
大曲を越えると、全体の景色を見通すことができませんが、やはり結構の距離を歩いてきた事を実感します 
ss-DSC09582.jpg

傾斜がかなりキツクなっていることが分かりますね
この辺りから登山路は、ガレ、ザレの滑り易い急坂に変わっています
ss-DSC09599.jpg

足元に注意をしながら坂を登りつつ、ふと気配を感じて目を上げたら ・・・・ 漸く「槍ヶ岳」の登場です
この先の雪渓を渡るので、あの辺りまで行けば槍ヶ岳の全体が見られそうです
ss-DSC09605.jpg

殺生ヒュッテ、槍ヶ岳山荘、槍ヶ岳
マップでその場所を幾度も辿り、其処に至る急坂の厳しさを思い描いていた地点、漸く此処に立つ事ができました
憧れの槍ヶ岳まであと少しです
ss-DSC09607.jpg



【5】 坊主の岩小屋 ~ 殺生ヒュッテ分岐

坊主岩小屋、別名「播隆窟」は槍ヶ岳を開山した浄土宗の僧「播隆上人がこの岩屋で寝起きし槍ケ岳を開いたと伝えられています
岩小屋は綺麗に撮れなかったので写真はなしです

この先の雪渓を歩く先行の登山者の姿が見えてきました
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岩小屋の前で携帯食を食べ、軽く休んだのですが・・・
休憩後に歩き出そうとしたら、軽いめまいを感じ、いまひとつ足に力が入らない
3000m近くなり、登山路の傾斜も急になってきたので、軽い高山病かもしれません

念のため、ハイマツの木陰で少し休みを取ることにしました
ザックを下ろし、アミノバイタルをスポーツドリンクで流し込み、20分間程休むことにしました

ゆっくりとストレッチと深呼吸を繰り返し・・・・ 憧れの槍ヶ岳まであと少し、体も頑張ってくれそうです
ss-DSC09635.jpg

色々遣ったので、何が一番効いたのか良く分かりませんが(笑)、何とか復活です!

念のため、少しペースを落として登ることにしますが、午後からの天候悪化も心配なので
11時までには槍ヶ岳山荘に登れるように時間管理をしていてゆきます

涸沢のカールほどの規模ではありませんが、写真からもカール状になっていることが分かると思います
ss-DSC09636.jpg

後ろを振り返ると・・・

遥か遠くに富士山が見えています、その右手、あの特徴にある頂は「甲斐駒ヶ岳」
何か色々な山から元気を届けていただきました
この天気ならば、槍の天辺からの眺めは素晴らしいでしょう
ss-DSC09638.jpg

あと1000mの表示
これは高度差ではなく歩行距離なので(笑)、上高地~遥々21キロ歩いてきて、あと1キロと云うことです
本当にあと少し・・・  此処から先はこの数字が減るのを楽しみに登ってゆきます
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ガラガラとした大きな岩場の登りが続きます
踏み跡も残っていないので、岩のマーキングを見落とさぬようにコースを辿ります
かなり疲れてきていますが、浮石も増えてきたので、気を引き締めて最後のスロープに向かいます
ss-DSC09646.jpg

槍ヶ岳山荘に向かう登山路、これが最後の道標
真っ青な空をバックにしての槍ヶ岳、あの山頂からの眺めは素晴らしいのでしょうね
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【6】 殺生ヒュッテ分岐 ~ 槍ヶ岳山荘

槍ヶ岳山荘に向かう九十九折のスロープが見えてきました
米粒のようなスロープを歩く登山者の歩みを見る限り、あそこも結構慎重に歩く必要がありそうです
でも・・・ あと少し(笑)
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最後の九十九折に入りました

前を歩く年配のご夫婦、途中から前後して歩いてきましたが、槍ヶ岳登頂の時もご一緒しました
ご主人は過去に2度ほど槍ヶ岳に登ったそうですが、奥様は今回が初めてとの事
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山頂を仰ぎ見ると、後ろに倒れそうな(笑)程の威圧感
間近で見る槍ヶ岳の存在感はやはり凄い!!
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殺生ヒュッテも随分下になりました
此処から見るカールの落ち込みも凄いですね、足を滑らせたら何処までも落ちてゆきそうです
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主に下山時の安全策でしょうが、滑り落ちないように適当な間隔で板のストッパーが埋め込まれています
浮石も多く、結構歩きにくい登山路、最後まで気を引き締めて登りましょう
ss-DSC09667.jpg

これが登山の醍醐味ですね
高度を上げて行くと、目に前に壁の如く広がっていた尾根の向こうの景色が見えてくる

正面の素晴らしい山容の山は常念岳(標高:2857m)です
昨年の春、善光寺に向かう時に途中の安曇野から見た北アルプス
一際目立つ山を眼にして、地元の方に山の名を尋ねたら「あれが常念岳ですよ」、と教えてもらった山
常念岳、いつか登りたい山の一つです
ss-DSC09668.jpg

最後のスロープを登りきりました

槍ヶ岳と言うのは、北アルプスの山岳路の要所と云われる様ですが
燕岳から始まる「表銀座ルート」が、西岳経由で此処で合流します

時刻は11時少し前、途中少しへばりましたが、目標時間に槍ヶ岳山荘に到着です
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槍ヶ岳直下、山頂までのルートを目で辿ります
山頂付近に見える「最後の長い鉄梯子 :天空の梯子」迄くっきりと見えています
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槍ヶ岳山荘前のテーブルで暫し休憩したのち
ザックをデポし、アタックザックの準備をして、軽くストレッチを入れて体をほぐします

「憧れの槍ヶ岳」を前に、目で登頂コースを確認します
ウン、思い描いていたコースだ


憧れの槍ヶ岳へ 最終章 (イザ! 槍ヶ岳山頂へアタック) に続きます 




【凧と浜風】   お付き合い頂き ありがとうございました
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6 Comments

コットン says..."素晴らしい景観"
空と新緑がとても綺麗で
ずっと見ていたい素敵な画像
涼しい風が吹いてきそうです。

清々しい景色にとっても癒されました。
ありがとうございました。
2016.07.19 12:45 | URL | #HN5qF0Ho [edit]
きさく says...""
こういう景色が広がるんですね~。
なんせ私が登った時は真っ白でした。
天狗原に行った時はまぁまぁ見れましたが、分岐でへばってました(^^;)。
2016.07.19 21:30 | URL | #mQop/nM. [edit]
坂月沢蚊 says...""
私が登った時もだんだんと近づく槍の穂先がテンションと不安を駆り立てました。
果たして自分があの先端まで登れるのかずっと不安でしたが、登った時の達成感も格別でした。
2016.07.20 00:25 | URL | #- [edit]
kite says..."コットンさんへ"
おはようございます、コメントありがとうございます

標高3000mでは、平地に比べ約18℃気温が下がります
少し強い風が吹くと寒い位、この高原の爽やかな風を受け、此処でしか見られない彩り、景色を堪能して参りました

今回、槍ヶ岳に行くまでに、沢山の登山記録を見ましたが、其処で全く触れられていなかった「素晴らしい景色」に
幾つも出会いました

そうした、槍ヶ岳の隠れた魅力の一端でも紹介できたらと思います
楽しんで頂けたのならば何よりです
2016.07.20 09:03 | URL | #- [edit]
kite says..."きさくさんへ"
おはようございます、コメントありがとうございます

素晴らしい景色でしたよ
兎に角、ババ平を越えてから、次々に変化する景色に息を吞んでばかりいました(笑)

山の天気は運ですね、天候が悪かったら、これは又次にいらっしゃい、と言う山からのお誘いだと思うことにしています
そうした意味で、天気に恵まれなかった甲斐駒、立山・・、この二つの山からは、お誘いを受けていると思っています

天狗原は素晴らしいようですね
次の機会には是非行ってみたいと思います

しかし、長い急坂、どこかでへばりますね(笑)

2016.07.20 09:13 | URL | #- [edit]
kite says..."坂月沢蚊 さんへ"
おはようございます、コメントありがとうございます

本当に、見えるまでがとても長くて、見えたら見えたで、中々近づけない(笑)
槍に登った方共通の感想ですね

間近にあの岩の壁を見ると、それまでにあった自身が吹っ飛びますね(笑)
見た目ほど難しくない!と云うガイドブックを信じ、岩に取り付きました

でも坂月沢蚊 さんは、槍に登った後、表銀座を通って、燕岳まで縦走したのですよね
初めての槍で、これは凄いと思いますよ

次の機会に向け、登山記を参考にさせて頂きます
2016.07.20 09:18 | URL | #- [edit]

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