凧と浜風

横浜や鎌倉、そして湘南の海辺、そんな風景を撮ってます

丹沢屈指の難路 「大山三峰山」登山記

今年は暖冬・・・ と云っていたら、今週からいよいよ本格的な寒波の到来ですね


雪の積もらない内に登っておきたい山の一つ、丹沢屈指の難コースと云われる「大山三峰山」
冬晴れの穏やかな先週末に登って参りました

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大山三峰山 山頂直下の最後の100mのアップダウンは緊張の連続でした


ss-大山三峰山
大山三峰山 登山ルート( 煤ヶ谷登山口 → 広沢寺温泉バス停 )
三峰山山頂: 標高934.6m  総歩行距離: 11.8キロ  獲得標高: 1030m  標高差: 約800m

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先週は富士山麓・西湖の北にある毛無山・十二ヶ岳を縦走してまいりましたが
このコースを調べる過程で、同じく岩山の登山を楽しむ事のできる山としてリストアップしたのが東丹沢にある「大山三峰山」

標高1000mに満たない山ながら、山頂付近の登山路は丹沢屈指の難コースとか
別に難しいコースを探していた訳ではなく(笑)、コースの中で岩山登山の練習のできる山に行きたかったのですが
「雪の無い期間あれば、それほどの危険もなさそう」、と判断して出かけてみることにしました


小田急線の本厚木駅に朝7時半に到着
登山口となる「煤ヶ谷」に向かう宮ヶ瀬行きのバスは登山者で一杯でした

登山者の希望・力量に応じて沢山の登山コースを選べる・・・これが丹沢の魅力ですね
大山・三峰山を目指してこの「煤ヶ谷」で降りたのは、年配の3名のグループと若者の10名余りのグループ
何れのグループも一目で山男(!)と分かる方の引率でバス停から登山口に向かって行きました


時刻は8時45分、下山口の「広沢寺温泉」はバスの数が非常に少なく
予定している15時10分を逃すとかなり面倒なことになるので、この後の時間管理が非常に重要になります


先ずは、里山風の長閑な登山コースから登り始めます

登山路から約2キロで、最初の道標に到着
この道標や途中のコースを見る限り、かなり整備された登山路のようです
ss-DSC05219_20160118092956215.jpg

この辺りから本格的な登山路となります
冬晴れのこの日、木漏れ日が作る樹林の陰影がとても鮮やかでした
ss-DSC05220 (1)

三峰山の稜線に出る最後の分岐点
この案内板は三峰山登山者の間ではとても有名で(笑)
覚悟を問われるというより、登山者は細心の注意をして登るように・・・と解釈されるようです
此処も含め3箇所にこの案内板が掲示されています
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登山口から1時間半、漸く稜線に出ました
すっかり葉を落とした雑木林の間を歩くコースはとても爽快です
ss-DSC05243.jpg

此処で、宮ヶ瀬湖畔の土山峠から物見峠を経由して登ってくるコースと合流します
土山峠と言えば、ロードバイクで宮ヶ瀬を目指すと最後に控える難所で、ヒルクライムで結構苦労した覚えがあります
ss-DSC05247_201601180930164b1.jpg

さて、これからが三峰山の難コースの本番
稜線の横に拡がる杉並木も、気のせいか凛とした雰囲気の佇まいを感じます
ss-DSC05253_2016011809301812f.jpg

登山口から三峰山山頂までの高度差は約800m
此処までで600m登ってきたので残り200m しかしこれからが本当にキツイアップダウンが待っていますss-DSC05257 (1)

これは丹沢山脈にある登山路の特徴の様ですが
登山路の土砂が流出し、登山路の階段が埋もれたり、坂がザレテ凄く滑り易くなっています
ss-DSC05259.jpg

三峰山が難コースたる所以の一つ
登山路の横で大規模な崩落が起きています
痩せた尾根を通るときには、道を崩さぬよう注意して歩きます
ss-DSC05302.jpg

この辺りから、先週降った雪が少し残っていました
以前はこの地にも樹林が有ったのでしょうが、今は無残なまでに削り取られています
ss-DSC05295_20160118093033cd4.jpg

崩落して樹林が喪失した結果、素晴らしい眺めに出会えました
塔ノ岳、丹沢山と連なる「丹沢主脈」、いつか縦走してみたい1泊2日のコース
北に目を転じると、昨年2度登った仏果山、高取山が目に入ります

この日の登山コース、見晴しを楽しめるのは唯一この稜線のみ(苦笑)
痩せ尾根の落ち着かぬ場所でしたが、暫し丹沢の美しい山容を楽しみました
ss-DSC05284.jpg

登山路の両側が激しく落ち込み、稜線に生える樹の根が剥き出しになっています
ss-DSC05305.jpg

山頂までこのようなキレットを幾つか超えてゆきます
ss-DSC05308.jpg

落葉した樹林の間から、三峰山の頂が見え始めました
この後、最後の難関が控えています
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こうして写真に撮ると整備された登山路の階段なのですが
実は、階段の間が土砂で埋もれていて殆ど滑り台状態、迂闊に足を置くと一気に滑ってしまいます
ss-DSC05331.jpg

滑りやすい土砂と残雪、この辺りは結構神経を使って登った場所です
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崩落地、痩せ尾根、キレット、クサリ場、階段・・・・ 
山頂までの1時間半は本当に気の抜けないコースの連続でした
ss-DSC05334_20160118093936028.jpg 

他の方のブログ記事にも出ていましたが・・・・
この登山コースにはクサリ場が約20有るそうですが、どういう訳か、クサリの高さが脛までしかなくて
クサリを掴むと自然と前屈みになってしまう(笑)
ss-DSC05335.jpg

確かに雪の降った後此処を登るのは怖いですね
ss-DSC05341.jpg

腰をかがめて、クサリを掴みながらひたすら登ってゆきます
ss-DSC05345.jpg

此処は左手で掴んだクサリを手繰りながら樹の階段(橋?)を渡り、その後クサリを伝わって横向きに歩くコース
登山路の幅は50センチ以下とかなりキツイ場所でした
ss-DSC05350_201601180931146bc.jpg

そして12時半、三峰山の山頂に到着です
CTを少々過ぎていますが達成感はとても大きなコースでした
この後も未知の下山路、バスの時間を考えると余り余裕は有りません

先日購入した登山者ご用達の「山専ボトル」に熱湯を入れてきたのですが・・・・
のんびりコーヒーを楽しむ時間が無いので、オニギリと行動食を食べて出発します
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登山記事を読むと、この先の危険地点は、
大山に向かう分岐点の道迷いと急坂のザレ場での滑落、心して降りることにします
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確かにクサリ場が多い、でも高さが低い
無くてもいい場所にあったり、欲しい場所に無かったり・・・・ よく整備された登山路に感謝しつつももう一つ(笑)
ss-DSC05372_201601180931330f0.jpg

尻餅をつく登山者の記事を幾つか読みましたが・・・・ この辺りは結構危ない
ss-DSC05374.jpg

神奈川の水瓶、丹沢は何処も水が豊かですが、この沢は干上がっていました
台風の後は凄いのでしょうね、流木に埋め尽くされた沢も見かけました
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危険を予知した箇所も通り過ぎ、不動尻の分岐点まであと少し
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最後のクサリ場です
高低差は無いのですが、一部濡れて滑り易くなっています
滑ると沢まで一直線! 油断は禁物
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漸く林道に到着
振り返ると、登ってきた東丹沢の美しい山並みが西日を受けています
此処から舗装された林道を約4キロ歩きます
ss-DSC05389.jpg


これも、登山者のブログに必ず出てくる「山神隧道」
約200m程のトンネルですが、中には照明が無く真っ暗で出口の明かりを目指して歩きます
中ほどまで来ると・・・ 周りは全くの暗闇、歩いていても全く進んでいないような不思議な感覚、このような経験は初めてでした

帰宅後に調べたら、どうもこの隧道は一時期「心霊スポット」として随分話題になったようです
ss-DSC05392.jpg

山神隧道を抜けて、緩やかな林道を下って、広沢寺温泉のバス停にほぼ予定時間に到着
最後の約4キロの舗装された林道の下り、爪先が痛くなりました


先週の十二ヶ岳は、最後の十二ヶ岳に登る岩壁が唯一にして最大のクライマックス!と云う山でしたが
この日登った大山・三峰山、山頂を挟んで前後1時間の登山路は緊張の連続でした

登山路は整備され危険、恐怖を感じることはありませんでしたが
ある程度の登山のスキル・経験を持つ登山者を前提に用意されたコースですから
当たり前にそのレベルを発揮できる登山者と、集中することでそのレベルを維持できる登山者の差は明確
後者の私にとって、常に集中して登ったこの日の登山
心身ともに疲れましたが、非常に達成感を感じた登山でもありました



5月以降、東丹沢は山ヒルの巣窟となって、まともな登山はできそうもありません
ヒルの活動期までに、もう一度登ってみたい ・・・そんな魅力的な登山コースでした



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6 Comments

aunt carrot says...""
拝見しているだけで心臓バクバクです。
凄い細い登山道、、回り何もないではありませんか。
驚きです。
鎖場の多さと小さな橋、、、
良く登られましたね。
そして、良く撮っておられますね。
感心してしまいます。
凄い山の風景をありがとうございました。
2016.01.19 14:26 | URL | #Hzu7QKvo [edit]
yamatoumi says...""
こんばんは♪
kiteさん、ここも楽しそうです!
鎖場のオンパレード♪
私、このルート知らなかったので興味シンシンで拝見しました。
たしかに、雪がついていたら、危なそうですね、いつか登ってみたいです!
そして、すごく分かりやすい登山地図、kiteさんが地図上にコメント入れて作られているんですか?
そして以前から思っていたのですが、山のリサーチ、念入りに調べられてて、すごいです(*^_^*)
2016.01.19 20:13 | URL | #- [edit]
kite says..."aunt carrot さんへ"
こんばんは、コメントありがとうございます

私も登山をはじめる前に、このような写真を見せられたら、「心臓バクバク」でしょうね(笑)
痩せ尾根やクサリ場で景色を見たり、写真を撮ったりするときには、何かに確り掴まるようにしています
チョッとバランスを崩したら大変なので・・・
其処にある危険を承知した上で危機回避策を講じることが、登山ではとても重要だと思っています

山の上で出会う景色、
やはり非日常的なものがとても多いと感じています、それを一度見てしまうと病みつきになるのですね

五感で感じる自然の素晴らしさ、
少しでも写真に写しこめたら・・・と思っています



2016.01.19 22:18 | URL | #- [edit]
kite says..."yamatoumi さんへ"
こんばんは、コメントありがとうございます

yamatoumi さんならば、楽しめるコースと思いますよ
同じバスで登ったグループ、女性が数名入って居ましたが、とても楽しそうに登っていました

このコースの弱点は眺望に余り恵まれていない点です。
今回は煤ヶ谷から広沢寺温泉に戻るコースで登りましたが、不動尻から舗装林道を4キロ歩く点と
バスの連絡が凄く悪いのも少し残念。

次は大山から三峰山に登り土山峠に下りるコースを試してみようかと思います。
土山峠は、yamatoumiさんが仏果山に登った時に使ったバス停ではありませんか?

幾度か登ってみたい、降りたばかりなのに、そんな満足感を感じるコースですよ。

昨年の登山の記録、ノートに色々つけていたのですが
今年は折角なので、ブログにアップする登山地図にも感想を入れてみようと思っています
後で振り返るとき色々な資料を見返さなくてすみますから、意外と便利かと思います

行き当たりばったりの無計画の旅も好きなのですが、ソロで動く登山では十分な準備をして登る!
これが自分に課した条件の一つなので、色々と調べています
でも、これが又楽しいでしょう・・・ バーチャル登山ですね




2016.01.19 22:41 | URL | #- [edit]
きさく says...""
こう言う山、大好きです。
鎖場の連続、細い痩せた尾根道、良いですねぇ~
投降意欲をかき立たされます。

ソロで行かれているんですか?
しっかり調べて準備して登ってくださいね。
私は同じ山をルートや季節を変えて登るのが好きで、行くたびにその山の新しい発見を楽しみにしてます。
座数は増えないんですが、初めて行く山は十分に下調べをして、ほとんど暗記するくらいまで調べます。
同時にエスケープルートも頭の中にたたきこんで....。
でもたまに道を間違える事もありますが(^^;)。

鎖場や梯子のある所は緊張しているせいか、何とか通り過ぎることができるんですが、そこを過ぎてほっと
したときに意外に事故があったりしますんでお気をつけて。
って、なんか説教ぽくなってしまいましたね。
2016.01.20 20:38 | URL | #mQop/nM. [edit]
kite says..."きさくさんへ"
おはようございます、コメントありがとうございます

三峰山は標高1000mに満たない山ですが、丹沢山系の中ではかなり特徴のある山と云うことで、
根強いファンが多い様です
登山者の話しぶりからも、アルプスに登るような方でも結構楽しめるコース、になるようです
私も山頂付近の登山を本当に楽しめました

登山路のコース選定からタイムスケジュール策定、リスク想定、エスケープルートの選定等々
時間を掛けて準備をしています
義務感と云うより、これも登山のプレリュード、楽しみの一環でやっているので面倒な思いは無いですね

事故の大半は下山時とのこと、緊張の途切れる時間が危ないようですね

今年も安全な登山を心がけたいと思います









2016.01.21 08:46 | URL | #- [edit]

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