凧と浜風

横浜や鎌倉、そして湘南の海辺、そんな風景を撮ってます

初めての尾瀬(3) 二日目 至仏山登山記 

速報版、(1)、(2)と3回に渡りレポートしてきた尾瀬の記憶
いよいよ最終章は 至仏山登山です


今回の2日間の尾瀬トレッキングの概要

下記の尾瀬ハイクマップのグリーンラインが一日目のコース
大清水→三平峠→大江湿原→沼尻→見晴→竜宮→ヨッピ吊橋→東電小屋→赤田代分岐→尾瀬小屋
総歩行距離 24.3 キロメートル
→ その(1)でアップ済み


同じくイエローラインが二日目のコース
見晴→竜宮→牛首分岐→山ノ鼻 までの尾瀬ヶ原縦走
→ その(2)でアップ済み 
 
※ 今回その(3)にてレポートするコースは、  山ノ鼻 → 至仏山 → 小至仏山 → 鳩待峠


それでは第二日目 至仏山登山記、暫しお付き合い下さい


Map3.jpg





学生時代に登った富士山を別にすると
この春から登山を始めた私にとって、「至仏山」は初めての「日本百名山」

田中陽希さんの「グレートトラバース 日本百名山一筆書き踏破」の放送を見ているうちに、
百名山の山に登ってみたいと思っていましたが、今回の尾瀬で実現致しました

深田久弥さんの格調高く、山への慈愛に満ちた名文によると

尾瀬沼を引き立てるものが燧岳とすれば、尾瀬ヶ原のそれは至仏山であろう。
まだ尾瀬が近年のように繁昌しない戦前のある6月、原の一端にある桧枝岐小屋に泊まって、そこから見た至仏山が忘れられない。
広漠とした湿原の彼方に遠く白樺の混った立木が並んで、その上に、悠揚迫らずといった感じで至仏山が立っていた。
そしてその山肌の残雪が、小屋の前に散在した池塘に明るい影を落としていた。」 (深田久弥 日本百名山より)


さて、尾瀬ヶ原を抜け至仏山荘に到着、此処で登山の準備を整えます

至仏山の登山概要ですが、
山ノ鼻の登山口が標高1409m、至仏山山頂が標高2228m、鳩待峠が標高1591m
819m登り、637m下ることになります

朝8時半、山ノ鼻の登山口に登山届けを提出後、登山開始です

暫くは、広葉樹林の中を、こうした木の階段を登ってゆきます
ss-DSC02562.jpg


暫くすると、樹林の間から尾瀬ヶ原が見えてきました
至仏山は、蛇紋岩と言う植物の生育しにくい岩でできているため、森林限界が1700m程度とかなり低い標高になっています
間もなく、その森林限界に到達です
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標高1700mの森林限界を超えると 一気に視界が開けてます


振り向けば、直下の山ノ鼻から、竜宮、見晴、そして正面には燧ヶ岳
湿原にのびる木道、木道に沿って広がる沢山の「池塘」の輝き ・・・ そう  この景色が見たかったのです
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森林限界を超え、山頂まであと400m程度になると
登山路は蛇紋岩(ジャモンガン)に埋め尽くされた岩場となります
この岩、表面が滑らかで、非常に滑り易く、足の置き場所に神経を使いました
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同じような写真の連続で恐縮ですが・・・

あるカメラマン曰く、
「写真と言うのは、カメラマンがシャッターを押したその瞬間のカメラマンの思いがとても重要、
似た写真でも、シャッターを押した思いが違えばそれはまた異なる写真」
との事(笑)

至仏山から見下ろす尾瀬ヶ原の素晴らしい風景、 以下の3枚の写真、少しずつ湿原に迫っています
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ss-DSC02600.jpg

ss-DSC02595_20150721100617be7.jpg


この山ノ鼻からの登山路は、高山植物保護の為に登りだけの一方通行
つまり、鳩待峠の登山口から至仏山に登るコースをとると、この景色を見ることができません
そのため、鳩待峠に到着した登山者は一旦、鳩待峠→山ノ鼻 へ下ってから上り始める方が多いようです

素晴らしい景色に励まされ、急な岩場を登ってゆきます
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此方の女性の方、本格的な一眼レフでジックリと至仏山からの尾瀬の景色を写していました
至仏山は3回目ながら、此方のコースは初めてとの事
蛇紋岩の岩場も慣れたもので、写真を撮った後はグングンと登って行きました
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爽やかな湿原からの風に吹かれ、眼下にこの尾瀬の風景を眺める至福の喜び
昨夜泊まった尾瀬小屋のある見晴が遠く霞んでいます  あそこから此処までの東西6キロが尾瀬ヶ原の長さ
う~~ん、 やはり尾瀬はいいですねぇ
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山頂間近、かなりの急坂に掛かると蛇紋岩の岩場は危険なので
木の階段が設置されています
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階段と呼ぶか、梯子と呼ぶか、チョッと微妙
天空に続く梯子です
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至仏山は高山植物の宝庫
マクロレンズを使って、高山植物を接写している登山者も沢山いました
今回、私もマクロレンズを持ってきましたが、残念ながら、高山植物を撮る余裕はありませんでした(笑)
濃い紅の花はタカネシオガマでしょうか
愛らしい高山植物が、疲れた登山者の目を楽しませてくれます
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山頂まであと少し
でもこの辺り、谷から吹き上げる風がかなり強く、階段の上でのバランスに要注意!
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足元に注意して階段を登っていると
板の隙間から可愛い高山植物が ・・・・ 
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登山口から約3時間 漸く山頂が見えました
素晴らしい景色いに幾度も足を止め、写真を撮っていたので ・・・ コースタイムを30分オーバー(笑)
で、最後にもう一枚
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至仏山 山頂です
余り広くない山頂、沢山の登山者が360度のパノラマを楽しんでいます

予定通り、この山頂で尾瀬小屋で作って頂いたおにぎりを美味しく頂きました

此処からの下山路はコースタイム1時間半の行程
この下山路が私の尾瀬の旅の最終章です
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山頂から小至仏に向かうルートを確認します
未だこの時間、結構登ってくる方がいるようで、隘路となっている場所は渋滞気味です
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尾瀬ヶ原と反対方向の谷からガスが昇ってきます
時刻は昼近く、午後のお天気は怪しくなってきそうなので、下山を急ぐことにします
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至仏山から小至仏に向かう稜線
緑に覆われた山に岩で書いたような登山路が掘り込まれています

これも、私が見たかった景色
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登山者の邪魔にならぬ位置によけ、暫くこの景色を楽しみました
急速に昇ってくるガスがこの稜線に緊張感を与えてくれます

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尾瀬ヶ原から見えていた残雪
緑がこれほど濃くなっても、至仏山の雪は未だ残っているのですね
そう云えば、至仏山の山開きは7月からですから、残雪の頂も不思議ではないのでしょう
至仏山から小至仏山に向かう鞍部から 至仏山を振り返る
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至仏山頂から小至仏山頂へ
此処から一気に鳩待峠まで下ってゆきます
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此方のコースは、勾配は緩やかですが岩に挟まれた登山路は結構狭い様です
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小至仏山頂から 鳩待峠に向かう稜線
此処を降り始めると ・・・ 素晴らしかった至仏から見る尾瀬の景色ともお別れです
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鳩待峠に午後1時半に到着
此処から乗り合いタクシーで尾瀬戸倉まで行き、午後3時半発の 「尾瀬号」 で新宿に向かいます


結構綿密に立てた計画、不測の事態に備えたリカバリープランも幾つか用意しましたが
当初の予定通り、「初めての尾瀬の旅」(笑)  コンプリートです


本当に素晴らしい 尾瀬の景色を堪能した2日間
来年、又この季節に是非来たい

でも、できたら晩秋 草紅葉に湿原が染まる頃、また尾瀬に戻って来たい ・・・・



4回に渡る尾瀬の記憶、お付き合い頂きありがとうございました




【凧と浜風】   お付き合い頂き ありがとうございました
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10 Comments

says..."管理人のみ閲覧できます"
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2015.07.21 23:28 | | # [edit]
yamatoumi says...""
kiteさん♪初めての尾瀬、堪能させて頂きました!
素晴らしいお写真の数々、天空に続く階段はまるでそこにあるかのようなリアルさ!
この階段をワクワクしながら登り、私は何度も後ろを振り返ってました(笑)
尾瀬の空気感が、鮮明に伝わってきました!

それにしても、初めての尾瀬でここまで歩かれるとは!本当に驚きです!
至仏より、燧の方がキツイとよく耳にしますが、kiteさんはスイスイ登れそうですね!あとアルプスも♪
また素晴らしいお写真を楽しみにしています(*^_^*)
2015.07.23 20:03 | URL | #- [edit]
奥武蔵の山人 says...""
こんにちは
とても綺麗な風景ですね
何度か辿った道を
思いお起こしながら拝見しました。
2015.07.24 07:20 | URL | #- [edit]
kite says..."鍵コメさんへ"
こんにちは、いつもコメントありがとうございます。

2日間で約38キロ歩きました
まず間違いなく、私の生涯で最も歩いた2日間(笑)
それだけに、最後に撮っておいたご馳走の「至仏山登山」、その時までにどの程度の体力が残っているか?
多少不安もありました。

私の頑張りの源は普段から、体力<気力(笑)
気力を奮い立たせる尾瀬の景色が、計画を後押ししてくれた印象です。

この夏、あと幾つか登山の計画を立てているので、夏山の素敵な風景を又お届けしたいと思います
2015.07.24 10:23 | URL | #- [edit]
kite says..."yamatoumi さんへ"
こんにちは、いつもコメントをありがとうございます

尾瀬の素晴らしさ、
その場にいた2日間、確り堪能して参りましたが、
ブログをアップして以来、思いで、計画、興味・・尾瀬への想いから、初めてこのブログにコメントを
入れて頂けた方が結構いらして・・・
尾瀬の偉大さを再認識した次第です

写真を見ると楽をして登っている印象ですが(笑)、
流石に2日分の荷物を背負い、初日に25キロ歩いた後の登山、至仏山の蛇紋岩は結構きつかったです。

アルプス・・いいですよね。
春に登山を始めた時は、本当に遠い憧れでしたが、今は具体的な計画を練り始めています

でも今年は、北アルプスのほんの入り口まで、
遥かな穂高、白馬の頂を見られるところまで出かけてみたい・・・と思っています

2015.07.24 10:34 | URL | #- [edit]
kite says..."奥武蔵の山人 さんへ"
はじめまして、コメントありがとうございました

奥武蔵の山人さんのブログを拝見いたしましたが、奥武蔵はじめ、本当に広い範囲を歩かれているのですね。
晩秋の尾瀬の記事、草紅葉の広がる尾瀬ヶ原の様子がよく分かりました

未だ山歩きを始めたばかりの初心者、其方のブログに遊びに行きながら、山のお話を聞けたらと思います

これからも宜しくお願い致します
2015.07.24 10:50 | URL | #- [edit]
m_hiro says..."行ってきました。"
こんばんわ。週末に尾瀬に行ってまいりました。
大清水から入り長蔵小屋泊。燧の夕焼けが綺麗でした。ニッコウキスゲはピーク過ぎてまばらで難しかったです。
次の日は3時から星空と朝霧を撮って竜宮小屋へ。
尾瀬ヶ原はキンコウカがとてもきれいでした。ヒツジグサの花も初めて見れました。
最終日も3時起きでヨッピ経由でイモリ池に移動したんですが木道に熊の足跡があり追いつくかもとビビリました。
熊鈴を鳴らしまくり。
下の大堀井には戻れないので白い虹はあきらめていたら幸運にも牛首辺りで上田代方向に白虹が出ました。
慌ててなんとか撮れました。
至仏山に登る体力は既に無く牛歩で鳩待峠を上りました。

ニッコウキスゲは雄国沼のほうが多いですね。なんとか回復してほしいです。
緑のヤマドリゼンマイと黄色のキンコウカ、そして白い虹が見れて良かったです。

尾瀬沼~尾瀬ヶ原ってやっぱり距離ありますね。
今の時期はブヨ対策も必要なんですね。刺されまくり、写り込みまくりでした。
早速、ハッカ油を注文しましたよ。

私も秋のヤマドリゼンマイを見に行きます。10/24頃に竜宮小屋かなあ。
お会いできるとよいですね。
2015.07.29 21:43 | URL | #BWJS.nxk [edit]
kite says..."m_hiro さんへ"
こんばんは、コメントありがとうございます。

お帰りなさい
とても素敵な尾瀬の旅ができたようで、よかったです

長蔵小屋と竜宮小屋、
雰囲気のある山小屋ですね、特に長蔵小屋、大清水から登ってきて尾瀬沼畔に見えたこの小屋の姿が
とても印象的でした

ニッコウキスゲは少し遅かったのですね、高原の花の見頃は難しいですね。
でも何か咲いていて、目を楽しませてくれるのが尾瀬のよさなのでしょうね。

熊の足跡との遭遇ですか?無事に帰ってきた後では良い土産話ですが、チョッと怖いですね。
ヨッピの傍で、大きな熊鈴を見かけましたが、あの辺りは熊が多いのでしょうか

私が出かけた頃はブヨは余り居なくて、丹沢のほうが遥かに酷かった位で・・・
尾瀬では虫除けを使う必要もなかったほどでした

晩秋の草紅葉
尾瀬では10月24日頃が見ごろですか?
是非湿原の秋を味わいたいので、その頃を狙ってみたいと思います
私の方こそお会いできたら嬉しいです。
2015.07.30 21:14 | URL | #- [edit]
りら says..."kite31さん"
階段を登っていると板の隙間から可愛い高山植物が ・・・のお写真
板が額縁効果となり高山植物が絵画かのごとく感じられます
素晴らしい構図だと思います

登山路は蛇紋岩に埋め尽くされた岩場となります・・・のお写真
当然のことながら 石の一つ一つの形状は明らかな異なりがあり 色調も多少の違いがあります
この石を見ているだけでも飽きません
しかしながら この大小の石の連なりを登る時 それは緊張を強いられることでしょうね
その緊張が構図の中 その石を踏む人がいなくとも それを石のみにても感じることが出来ます
表現力豊かな作品です 
2015.08.21 19:39 | URL | #sSHoJftA [edit]
kite says..."りらさんへ"
こんばんは、コメントありがとうございました

りらさんからのコメントで、久しぶりに尾瀬の記事を読みかえしてみました
尾瀬沼、尾瀬ヶ原、至仏山・・今もなお圧倒的な印象が蘇るほど、素敵な時間でした

りらさんは、尾瀬に行かれた事はありますか?
私は、余りに有名、余りに人が多く混雑する観光地・・、そんな印象から尾瀬を敬遠していましたが、
登山者の視点で尾瀬を見たときの素晴らしさに惹かれ、今回の尾瀬行きを計画しました
行ってよかった、そして又別の季節に訪れたい・・・

尾瀬の魔力にかかってしまいました(笑)

至仏山の登山路もとても強く記憶に残っています。
蛇紋岩、天空への梯子、愛らしい高山植物、眼下の尾瀬ヶ原、遠く霞む燧ヶ岳

晩秋、尾瀬ヶ原の草紅葉の頃、もう一度行ければいいなと思っています

2015.08.21 22:24 | URL | #- [edit]

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