しまなみ海道 ・・・・ 6つの島と7つの橋を巡る旅
しまなみ海道を走っている時 所々で微かな金木犀の香りに気づきましたが
週明けの横浜、この金木犀の香りがすっかり広がっています
いよいよ、秋本番ですね
瀬戸内 輪行の旅の記録、
まずは、前半のしまなみ海道の輪行記から始めます・・・・
新横浜朝6時半発の 「のぞみ」 ロードバイクを傍に置ける席を求め、最後尾の16号車へ
しまなみ海道への旅の始まりです

しまなみ海道の記憶(1)
5つ目の島「伯方島」 伯方ビーチ
今渡ってきた「大三島」、そしてこれから渡る「大島」に挟まれて
伯方島と大島の間の海峡は潮の流れが複雑でとても速い
幾つもの川の流れを集めてできたような海の姿が とても印象的でした ・・・・

しまなみ海道の記憶(2)
しまなみ海道 最後の橋 「来島海峡大橋」
この橋、自転車で登るためにループになった進入路を登ってきます
そして橋の下には来島海峡・・・・
「一に来島、二に鳴門、三とさがって馬関瀬戸(関門)」とうたわれる 最大の海の難所
鳴門海峡・関門海峡と並ぶ日本三大急潮流の一つ、とのこと。
海に潮流のしるしが残っています

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9月26日(金) 朝6時の新横浜駅
週末のこの時間、ビジネスマンの出張と旅行客でかなり混雑しています
大きなロードバイクの輪行袋、邪魔にならぬよう16号車の最後尾の座席を予約しましたが
のぞみの16号車はエレベーターから ・・・・ 遠い

【Departure】
3年越しの憧れ ・・・ しまなみ海道への旅の始まりです

岡山でこだまに乗り換え、10時45分 新尾道に到着
しまなみ海道の起点となるこの駅、
週末なので、幾人かのローディーに遭遇するかと思いましたが ・・・・ 独りでした
ベンチでバスを待つお年寄りの注目を集めながら、ピナレロの組み立てと調整を完了

愛車 ピナレロ 「しまなみ海道仕様」 完成です

まずは約6キロ先の尾道港を目指し、其処からは渡し船で向島に渡ります
生活の足となっている渡し船、10分少々でしまなみ海道最初の島 「向島(むかいしま)」に到着です
向島の渡し場から走り始めると・・・・
道路にくっきりとブルーのラインがひかれ、「今治までXXキロ」 との表示
これはとてもありがたかった
島によっては生活道路とサイクリングロードが交差し、迷い易い場所もある、と聞いていましたが
今回はこのブルーラインのお陰で 「迷いみちゼロ」

向島の海沿いのサイクリングコースは 約7キロ
心地よい瀬戸の潮風を受けながら 因島大橋に向かいます
向島にある兼吉地区のレトロエリア、映画のロケにも使われたそうですが
この先の様子が分からない中、まずは行程を急ぎます。
因島大橋(全長1270m 桁下50m)
この橋まで上がる自転車用のスロープが用意されていますが、
レンタルサイクルでも上れる様、しまなみ海道の橋のスロープは平均3%程度の斜度
でも・・・
3%の斜度とは100mで3m上る訳で、50mの桁下の橋では
約1700mの坂をずっと上ってゆくことになります。

因島大橋は2層構造で、下層の網の中を自転車と歩行者は通行します
レインボーブリッジをロードバイクで渡ったときも、この様な金網の中を走りましたが、
中に居ると結構 圧迫感があります。

そしてしまなみ海道の2番目の島、「因島(いんのしま)」に到着です
因島のサイクリングコースは島を縦断するコース、途中多少アップダウンのある峠道になります
しかも道が狭く、交通量が多くかなり走り難い、との事
本当はハッサクの島、本因坊秀作の囲碁の島 ・・・ そんな因島も見てみたかったのですが
未だ2つ目の島、先を急ぐことにします。
因島のダウンヒルを海に向かって下りてゆくと、生口島(いくちじま)が見えてきます
生口橋(全長 790m 桁下 26m)
はっさくの島「因島」とレモンの島「生口島」を結ぶ スタイリッシュな斜張橋です

しまなみ海道、大きな橋を沢山渡るので、今は地味な印象になったこの「生口橋」
完成時には世界最長の斜張橋だったそうです

生口橋を渡り 海道3番目の島 「生口島(いくちじま)」へ
今渡ってきた生口橋ですが、
島の風景の違い、光の違いによる海と空の印象
橋の反対側から見ると、ずいぶん印象が変って見えます


生口島は国産レモン発祥の地として知られています。
また、平山郁夫美術館や耕三寺、向上寺三重塔など見どころが多い島との事
しまなみ海道の観光スポットとしては、「大三島」かここ「生口島」が
一番の賑わいを見せているようです
生口島で一番賑わっている瀬戸田の街並に入ります
瀬戸田港からの眺め、 となりの「高根島(こうねじま)」 とをつなぐ鮮やかなオレンジ色の橋

生口島の見所のひとつ、美しい砂浜が続くサンセットビーチ
しまなみ海道・・・、どこの島でも釣り糸をたれる太公望の姿を見かけました
羨ましい

生口島はレモンの島と呼ばれていますが、
街路樹がレモンの樹、そして島のいたるところにレモンの畑がありました
このしまなみ海道に来る季節として春先に惹かれていたのが
「レモンの花の香る島」 ・・・・ と言う キャッチフレーズ
5月頃、この島はレモンの花の香りに包まれるのでしょうね
しまなみ海道 4番目の橋は世界一の斜張橋「多々羅大橋(たたらおおはし)」

「多々羅大橋」は、観光客に大人気の橋だそうですが、この日も歩いて渡る方を多く見かけました
橋の途中から見る瀬戸内の海 青い海と空、緑の島影
やわらかい潮風、暗示に掛かったのか ・・・・ なんとなく風にレモンの香りを感じます(笑)

多々羅大橋を渡ると しまなみ4番目の島「大三島(おみしま)」 此処から愛媛県です
大三島の面積は約65km²、しまなみ海道の島の中でも最大の島とのこと
橋を渡った先にある「道の駅多々羅しまなみ公園」、此処で昼食を頂くことにしました。
これだけ海を見てくれば、昼食は海の幸ですね
瀬戸内の早潮に揉まれた魚介をたっぷり乗せた 贅沢な海鮮丼を頂きました

大三島はかなり大きく、見所も沢山あるようですが
推奨のサイクリングロード(ブルーライン)は、海沿いを南に下って最短で大三島橋に向かっています
この海沿いの5キロほどが大三島での走行になりますが
左手に見える海の潮の早いこと ・・・
川、それもかなりの急流の川を見ている様
早潮が複雑な海の地形と相まって、至るところで渦を巻いています
そして、しまなみ海道5番目に橋は「大三島橋(おみしまばし)」
全長328m 柔らかなアーチ型のこの橋は、「鼻栗瀬戸」という海の難所に架けられています。

ロードバイクには、スタンドがついていないので、
停車するときには、壁に持たせかけるか、こうしたバイクラックを使うことになります
しまなみ海道、広島、愛媛両県ともに 観光の目玉として確りサポートしていることを感じました
この橋の袂のバイクラックのほか、前述のサイクリングコースを示すブルーライン
そして極めつけは、
「しまなみサイクルオアシス」
地元の方が自転車旅行者のためにスペースを提供してくれ、
ベンチ、給水、空気入の貸出、情報の提供、トイレなどのサービスを行っています

しまなみ海道の唯一のアーチ橋である大三島橋
この橋の下を流れる急流と、アーチ型の柔らかな橋のイメージがとても対照的でした

「鼻栗瀬戸」
約 7ノットという激しい潮流が渦を巻く大三島と伯方島の間の幅 約300mの海峡
進路が直角に曲がっているため船の難所といわれている鼻栗瀬戸
この瀬戸を抜けた海流が大島、今治に至る広い海域に流れ込んでゆきます
光る海、複雑に交差する潮目、遠くに浮かぶ船影
瀬戸内でなければ、眺められない海の風景
しまなみ海道に来たんだな ・・・・ と凄く感じた瞬間です

そして5番目の島 「伯方島(はかたじま)」に到着です。
伯方島はしまなみ海道の6つの島の中で一番小さな島、
でもこの島の名前、「伯方の塩」で有名でしょう
伯方での推奨サイクリングコースは3キロ程度の短いコース
少し走ると目の前にきれいな砂浜が広がっていました。
「道の駅伯方S・Cパークマリンオアシス伯方」 此処で休憩も兼ね少 し立ち寄ってみることにしました。
目の前には美しい「伯方ビーチ」が 広がっています
きめの細かな白い砂浜と透明度の高い海 この後で渡る「伯 方・大島大橋」 が見えました。

先刻、渡ってきた「鼻栗瀬戸」を抜けた海流が伯方ビーチの沖合いに広がっています
真っ青な海、潮目、漣・・・ 瀬戸内の海のアートですね

「伯 方・大島大橋」を渡ると、しまなみ海道の最後の島となる「大島」 です
大島では、海辺を離れて島を縦断するルートとなりますが・・・
実はしまなみ海道サイクリングコースの中で、この大島峠越えは難関と言われています
3~7%程度の斜度のだ らだらとした長い坂が続きます。
さらに大島を縦断する主要道路のためトラックや車の通行も多い事、
この峠では海が見えるわけでもなく、景色があまり よくない事
3重苦の峠ですね(苦笑)
女性を交えたサイクリストのグループ、この峠では自転車を押していました
最後のダウンヒルを一に気下ると 来島海峡(くるしまかいきょう)
「道の駅よしうみいきいき館」から、しまなみ海道最後の橋「来島海峡大橋」を眺めます

6つの島、7つの橋で瀬戸内を渡る しまなみ海道
橋や橋の上から眺める海の景色
季節や時刻、天候で色々な表情を見せてくれるのでしょうが・・・
来島海峡大橋がしまなみ海道の中では最も雄大で美しい橋だと云われています
大小さまざまな島影の浮かぶ瀬戸内の海、日本三大急潮といわれる来島海峡の潮の流れ
暫し、時間を忘れて 海を眺めていました

「来島海峡大橋」
正確には来島海峡第一大橋、来島海峡第二大橋、来島海峡第三大橋の総称との事。
これらは世界初の三連吊り橋であり、全長4105mもある橋の姿は圧巻
まさに海の上でロードバイクで駆けるイメージ

海で、潮の流れをこれほど美しいと感じたことはありませんでした
瀬戸内の複雑な地形、大きな潮の満ち引き の賜物ですね
秋の陽が西に傾き、海を黄金色に染めてゆきます

しまなみ海道の旅
新尾道から今治のホテルまで 83km
獲得標高は 587m
消費カロリーは 2785 KCal
途中で撮影した写真は300枚余り(笑)
今回のサイクリングの友は、ミラーレスのNEX-5N
本当に、楽しかった・・・・・
素晴らしい自転車のたび、それぞれの島の景色を楽しみながら・・・
最後の来島海峡大橋をクライマックスに、旅の最後に向けて旅情が盛り上がるコース設定
車や電車では味わえない自然との距離感
自転車で巡るしまなみ海道のたび、自転車に乗れる方ならば是非一度走ってみて下さい。
しまなみ、とびしま海道 輪行の旅の後編
とびしま海道 ・・・・7つの島、7つの橋を巡る旅 に続きます
【凧と浜風】 お付き合い頂き、ありがとうございました
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